2017年12月7日木曜日

ガンジス川に身を浸したつもりで考えてみた


先日、BSで『大沐浴』という
NHKの番組を観ました。
2001年制作のもので、
過去に好評だった番組を
アーカイブの中から取り上げて
放送していたよう。
インドの4つの聖地で12年に一度行われる
ヒンドゥー教の大祭「クンブメーラ」の様子と、
そこに集う様々な人々を追った
ドキュメンタリーでした。

まず驚いたのは、人、人、人
……すさまじいばかりの大群衆。
2001年のクンブメーラは、
インド北部のアラハバードという地方の、
乾期で一部干上がった
ガンジス川の川底で行われました。
その川底の地に、1か月間の祭りのためだけに
橋をかけ、電気をひき、宿泊者のためのテントを立て、
わずかな期間で、ひとつの町を作り出すのです。
それだけでもすごい話なのですが、
さらにビックリなのは、その広さ。
東京ドーム10個分ほどだそう!
このかりそめの祭りの村に
国中からヒンドゥー教徒が
何千万人と集まってくるのです。
(一説では7千万人だったとか!)

特に、祭りのクライマックス、大沐浴の日*には、
ガンジス川の中でも特に聖なる場所といわれる
流域の川岸に人々が大集結。
川辺に集う大群衆の一人ひとりの体から、
熱気が溢れ出していて、大変な高揚感です。
大勢の熱い思いが渦巻いて、
ただならないエネルギーと化していて、
ただもう圧巻……。
(*大沐浴の日……一番聖なるエネルギーが高い
縁起のいい日らしく、この日にガンジス川に
身を浸すと、罪が洗い流されるという

この祭りに集う人々は、老若男女、裸身の修行僧や、
いつもはヒマラヤにこもっている行者もいれば、
農民たちもいます。
様々な境遇なのですが、
あることを異口同音に語る姿が印象的でした。
そう、表現は違えど、みな一様に
「今よりもよい人間になって、
少しでも神に近づきたい」
ということを語るのです。

神に近づきたい=現世の苦しみから逃れたい、
幸せになりたい。
そのためにクンブメーラに集い、
聖なる川に身を浸し、身を清め、祈りを捧げる。
そして、知らずか知ってか、犯した罪を洗い流そうとする。
そうした彼、彼女ら一人ひとりから立ち上る熱さは、
そのひたむきな「救われて幸せになりたい」という願い、
さらに、神にそう願えば、きっと「幸せになれる」と
信じる(信じたい)心の熱さなのですね。

もちろん、何万人の大群衆の中には
物見遊山な気分で祭りにやってきた人も
いるでしょう。
でも、この地に集ったら、そんな人も
人々の熱気に引きこまれ、
祈りの気持ちをもたざる得なくなるかもな、
と感じます。

信仰がもつ、底知れないパワーを
目の当たりにした気がします。
信じる(信じたい心は、
いい面から、また、
あまりよくない面から見ても、
ものすごい力をもっている。

前々回書いた「自己暗示」のお話にも
共通するのですが、
人間の能力の中でも、
「信じる=信念」が持つ潜在的な力は、
想像以上に強いものではないか、と思うのです。
何かを強く信じれば、
その自分が信じた通りに、
現実世界は見えてくる=現実が変わってくる、
のではないか、と。
自分が見ている世界のみが現実なのだ、
つまり、自分の見方によって現実は
いかようにも変わっていく、
と言われます。
よく「動かしがたい現実」などと言われますが、
現実などより、人の信じる力のほうが
はるかにパワフルだし、
強固なものなのかもしれません。

番組を観てから、
よく、こんなことを考えています。

冒頭の写真は、3年前に行った
インド・マイソールでの一コマ。
路上の野菜売りの女性たちの後ろに、
自然な感じで牛がぶらついていました。
日本のわたしが住んでいる町では、
もう出会えない風景です。


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